リレーショナル・モデル・クラス

Oracle Spatial レイヤー・データを IlvSDOFeatureIterator オブジェクトに変換するための IlvMapFeature オブジェクト。

IlvSDOLayer に Oracle 問い合わせを定義するための IlvSDOTileLoader 抽象クラス。サブクラスの IlvDefaultSDOTileLoader (最適化されている) は、IlvSDOLayer によって使用されます。

このクラスは、リレーショナル Oracle Spatial レイヤーへの SQL 問い合わせの結果からデータを読み込み、それらのデータを IlvMapFeature オブジェクトに変換します。Rogue Wave Views Maps アプリケーションは、このクラスを使って Oracle Spatial データを透過的に処理できます。以下の C++ コードの例では、ROADS_SDOGEOM という Oracle Spatial レイヤーからデータを読み込むための問い合わせを、(Rogue Wave DB Link を使用して) 実行します。

IlString query = IlString("SELECT * FROM ROADS_SDOGEOM ORDER BY 1, 2, 4");

//keep always the ORDER BY statement

IldDbms* myDbms = IldNewDbms("oracle8", "scott/tiger@myDomain");

IldRequest* resultSet = myDbms->getFreeRequest();

resultSet->execute(query.getValue());

メモ: この順序は、IlvSDOFeatureIterator を正常に動作させるために必要です。

Oracle Spatial レイヤーへの問い合わせの ResultSet を使って、IlvSDOFeatureIterator を初期化できますが、SDO のすべての列が resultSet (GID、ESEQ、ETYPE、SEQ およびそれらの座標を定義する列) にある必要があります。

このイテレーターが返す機能にアトリビュートはありません。ただし、Oracle Spatial ジオメトリーの GID を各機能の識別子として使うと、この識別子を使ってデータベースのその他のアトリビュートを取得できます。getId() メソッドを参照してください。

このクラスは、リレーショナル Oracle Spatial データ・ソースにロード・オン・デマンドを実装します。デフォルトの実装は、空間インデックスが実行された Oracle Spatial レイヤーを使って、Oracle Spatial タイリングと同等のタイリングで内容を読み込みます。

IldDbms* myDbms = IldNewDbms("oracle8", "scott/tiger@myDomain");

IlvMapAdapter* adapter = new IlvMapAdapter(0.5);

// Create an adapter that fits your data.

IlvSDOLayer* layer = new IlvSDOLayer(adapter, myDbms, "ROADS_SDOGEOM");

manager->addLayer(layer);

このクラスは、Oracle Spatial データベースからデータを取得する際に追加機能を提供します。これらの機能には、IlvSDOLayer のデフォルトの振る舞いを補完する役割があります。たとえば、Oracle のタイリングとは異なるタイリング定義を行う場合があります。

このクラスは、IlvSDOTileLoader のサブクラスで、IlvSDOLayer で使用します。このクラスは部分的に最適化されています。たとえば、メソッド setTileGroupingCount() を使って、データベースへの単一問い合わせにグループ化されるタイル数を設定できます。実際に、各タイルは空間問い合わせに対応します。ロード・オン・デマンドを実行するたびに平均 n のタイルがある場合は、すべての n の問い合わせが、データベースに送られる単一問い合わせにグループ化される setTileGroupingCount(n) を使用する必要があります。

メモ: IlvSDOLayer レイヤーのロード・オン・デマンドで取得した各 IlvMapFeature で特別な操作を処理する場合、IlvDefaultSDOTileLoader をサブクラス化して getFeatureIterator メソッドをオーバーライドする必要があります。このメソッドでは、getNextFeature メソッドをオーバーライドした IlvSDOFeatureIterator のサブクラスのインスタンスを返す必要があります
(この中で、レイヤーから返された各 IlvMapFeature で特別な処理を実行できます)。最後に、IlvDefaultSDOTileLoader のサブクラスをレイヤーのタイル・ローダーとして設定する必要があります。

このセクションでは、リレーショナル Oracle Spatial データベースに地図機能を書き込む IlvSDOWriter クラスについて説明します。

IlvSDOWriter クラスは、Oracle Spatial (ベクトル・ジオメトリー) のリレーショナル・モデルでサポートされているジオメトリーが、機能に含まれる IlvMapFeatureIterator を記述し、それらを次の例のようにデータベースに書き込むことができます。

IldDbms* myDbms = IldNewDbms("oracle81", "scott/tiger@myDomain");

IlvSDOWriter* writer = new IlvSDOWriter(myDbms, "MyLayer", 135);

// Create a source feature iterator.

IlvShapeFileReader* reader = new IlvShapeFileReader("foo.shp", 0);

IlvInt geomCount;

// Dump its content to the Oracle layer.

writer->writeFeatureIterator(reader, geomCount);

IlvSDOWriter の write メソッドは、機能のアトリビュートを書き込みません。機能のアトリビュートを書き込む場合は、親クラスの writeFeature(feature) メソッドを呼び出した後、IlvSDOWriter の writeFeature メソッドをサブタイプ化できます。

メモ: Oracle Spatial ライターでサポートしているジオメトリーは、次のとおりです。IlvMapPoint、IlvMapLineString、IlvMapPolygon、IlvMapMultiPoint、および IlvMapMultiCurve (複数行文字列用)、 IlvMapMultiArea (複数多角形
用)。